海外協力
環境に配慮した草地畜産開発
概要
- コース名:「環境に配慮した草地畜産開発」(英語名:Group Training Course on Sustainable Pasture Based Livestock Farming Development)
- 技術研修期間: 約4ヶ月(春季〜夏季)
- 定員:6名
- 研修対象者:国公立機関において、畜産に関する行政、普及業務または研究に従事し、草地・飼料作物の生産・管理について3年以上の実務・経験を持つ者
- 主な実施場所: 家畜改良センター本所、熊本牧場、九州・沖縄地方
背景と目的
開発途上国では家畜の飼い方が粗放的(野草地での放し飼い)だったり、草地の生産・利用技術がまだ十分でなかったりする場合が多く、そのため家畜の持つ能力が十分発揮されなかったり、過放牧や土壌流亡等の環境問題につながったりしています。
これらを解決するには、地域条件に応じた草地の管理・利用、飼料作物の効率的な生産・調製・利用、未利用資源の飼料化、堆肥の製造・利用、家畜飼養管理の改善等が不可欠です。また、これらの技術を農家にきちんと普及・振興させるための施策・制度等も確立しなければなりません。
このため、本コースは、まず地域資源の有効活用を基本として、草地・飼料作物の生産・利用から家畜生産及び排泄物の処理・利用に至る有機的・資源循環型畜産についての知識・技術を伝達します。また、農村開発に有用な、草地畜産の開発政策の企画・立案等に関する知識・技術を総合的に学ぶことで、それぞれの国固有の問題を解決し、畜産の開発に指導的な役割を担える人材を育成し、最終的に開発途上国における持続的な畜産の発展に貢献することを目的としています。
到達目標
受講後、研修員が以下について十分な技術・知識が修得できることを目標としています。
- 自国の草地畜産の現状と課題を抽出し、説明できる。
- 地域の未・低利用資源の飼料化促進や環境への負荷を低減させる飼養管理等環境に配慮した草地畜産に関する知識・技術を説明し、実践できる。
- 習得した知識・技術を効果的に自国に普及する手法を説明し、実践できる。
- 習得した知識・技術を基に自国の課題を解決し、普及するためのアクションプラン(研修成果を研修終了後に自国でどのように活かすかの活動計画)を作成できる。
- 研修員の所属部署において、4.のアクションプランが報告される。
主な研修内容
- 総論(日本畜産概況、飼料作物生産・利用の基礎 等)
- 草地造成・土壌管理の基礎(草地造成法、土壌分析 等)
- 飼料生産・利用(熱帯牧草の植物生理、(牧草)種子の収穫調製 等)
- 家畜飼養管理(飼養管理・飼料設計法、放牧管理 等)
- 農村開発技術普及企画立案(農村開発法とその解析、畜産分野における技術普及、PCM手法(プロジェクトサイクルマネジメント:計画立案・実施・評価という一連のサイクルを運営管理するための手法) 等)
本コースの経緯
平成7年度に特設「飼料生産・利用技術」コースとしてスタートしました。その後平成12年度から集団「飼料作物生産・利用技術」コースとなり、平成17年度に集団「草地畜産開発」コース、平成22年度より集団「環境に配慮した草地畜産開発」コースと名称・内容を更新しながら現在に至ります。