国産鶏種

国産鶏種の意義

最終更新日 2022/02/25
(たね)まで含めた肉用鶏生産の自給率向上
外国の育種会社はコマーシャル鶏作出の基となる種鶏・原種鶏を片性(雄または雌の一方)でしか販売しませんので、利用者サイドではその再生産を行うことができません。従って、毎年海外から継続的に種鶏・原種鶏を輸入、購入し続けなければなりません。
国内で再生産できる国産鶏種が利用されなければ、種まで含めて完全に国内自給をおこなっているとは言えません。
我が国の気候風土に適応した鶏種の開発・普及
外国鶏種だけに頼らず、我が国で育種改良することにより真に我が国の気候風土に適応した丈夫な鶏種を作出し普及していくことが大切です。将来起こりうる世界的な気候変動も念頭において、遺伝的多様性を持った鶏種を確保しておくというリスクヘッジ、地産地消という観点からも意義が大きいと考えられています。
我が国の消費者ニーズ(おいしさ、安心)への対応
海外の育種会社では鶏に産肉性(いかによく太るか)に力点を置いた育種改良を進めていますが、我が国では「鶏肉のおいしさ」に関するニーズも強く、両者のバランスを考えた国産鶏種の開発が重要となります。
また、国産鶏種であれば育種改良まで遡った生産履歴の確認が可能となり、消費者の安全に対するニーズに応えることができます。(外国の育種会社では、世界的には少数派に過ぎない日本人の嗜好に合わせた育種改良を進めることは難しいと考えられます。
海外での悪性伝染病の発生等不測の事態に対するリスクヘッジ
高病原性鳥インフルエンザの発生等による種鶏の輸入停止措置の発動、為替の急激な変動等の不測の事態の発生による種鶏の調達リスクが発生した場合でも、一定の国産鶏種のシェアを確保しておけばその影響を少なくすることができます。
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