独立行政法人
家畜改良センター兵庫牧場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、 我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。

飼育方法

QRコードを用いた個体管理システム

最終更新日 2022/02/25

兵庫牧場では育種改良のため、鶏を1羽1羽個体ごとに管理しています。
これは、家系(血縁)情報の把握と、体重や産卵率等のデータを個体ごとに収集するためです。
そのため、兵庫牧場で飼養するすべての鶏には、個体番号が割り振られています。

翼帯(よくたい)による管理

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これまで鶏の個体番号は翼帯(よくたい)というアルミ製のバンドで識別してきました。
写真のように、翼帯は記号と数字が刻印されており、これを鶏に装着することで1羽ごとに個体を識別することが可能となります。
個体番号はヒナがふ化した時に割り振られます。
ふ化直後はヒナの脚に翼帯を装着しますが、ヒナが成長するに伴い脚が太くなり、翼帯がきつくなります。兵庫牧場では6日齢で、翼帯を脚から外して翼膜へ付け替えます。
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翼帯の問題点
個体ごとにデータを収集する際、この翼帯の個体番号を目視により確認する必要があります。
例えば、兵庫牧場では4~6週齢時に各個体の体重測定を実施しております。
作業係が鶏の翼帯を目視で確認し個体番号を読み上げ、記録係がこれを聞き取って、測定した体重を記録します。この時、作業係の個体番号の読み間違いや、記録係の個体番号の聞き間違いが起こる可能性があります。
このように翼帯は人為的ミスが起こりうる可能性があり、作業的にも多大な労力を要します。

QRコードラベルによる管理

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2014年から、翼帯の代わりとなる個体識別具の検討を開始し、様々な試行を繰り返しながら、現在のQRコードラベルとプラスチックタグ(留め具)が完成しました。QRコードラベルを鶏に装着し、機器を使って個体番号を読み取ることにより、人為的ミス発生の防止と、作業の労力軽減・効率化が図れます。
QRコードラベルは、ヒナの翼膜にプラスチックタグ(留め具)を使って装着します。
ふ化直後のヒナは、まだ翼膜が小さく、プラスチックタグを装着することが困難です。
そのため、QRコードラベルに輪ゴムをホッチキス止めし、この輪ゴムをヒナに背負わせるようにして仮装着します。その後、ヒナが大きくなり、翼膜がある程度大きくなってから付け替えます。
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兵庫牧場では、6日齢でヒナに背負わせたQRコードラベルを外し、輪ゴムを取り除きます。
プラスチックタグで翼膜へ装着します。
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QRコードを用いた作業の様子
ハンディーターミナルで個体番号のQRコードを読み取り体重計に鶏を乗せると、無線通信でタブレットのデータベースに個体番号・体重データが自動で入力されます。
これより、個体番号の読み間違いや聞き間違いがなくなる上に、作業時間も大幅に短縮されます。
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QRコードタグの脱落率
2021年にQRコードタグの脱落率を調査したところ、ふ化から7週齢まで約2%でした。
調査では主に肉専用種を用いています。
日本鶏などの体格の小さい鶏種は、付け替える日齢を調整する必要があるかもしれません。

兵庫牧場における個体識別の流れ

兵庫牧場では、ふ化から成鶏舎へ移動するまでは翼帯及びQRコードタグにより個体識別を行っています。将来的にはすべての個体にQRコードタグを装着することを想定しています。
成鶏舎に移動後は、 翼章 を使って個体識別を実施しており、QRコードタグから翼章への付け替え作業は、鶏が大すう舎にいる16週齢頃に行っています。
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バーコードを利用したデータ管理方法については こちら をクリックしてください。

その他

畜産技術2020年4月号研究レポートに、「QRコードを用いた鶏個体識別システムの開発」として更に詳細が掲載されています。




【免責事項】
下記『免責事項』をご確認ください。

【お問い合わせ先】
家畜改良センター兵庫牧場 業務課
TEL:0791-66-0801 FAX:0791-66-0803
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