白色プリマスロック種は、横斑プリマスロック種の突然変異によって出現し、1888年にアメリカで公認されました。しかし、全ての白色プリマスロック種がこの突然変異種の子孫というわけではなく、いくつかの品種の交雑により成立した系統もあると言われています。
1940年代の後半からブロイラー用として注目され、1950年代後半になると脱羽にかかる手間の問題から白色コーニッシュ種♂と白色プリマスロック種♀の交雑種がブロイラーの主流とな
りました。しかし、優性白のコーニッシュ種と劣性白の白色プリマスロック種を交雑すると、スポットと呼ばれる黒い刺し毛が少し入ってしまいます。そこで、白色プリマスロック種は優性白に改良されて、劣性白の白色プリマスロック種は減少していきます。
兵庫牧場ではおいしい鶏肉づくりのため、あえて劣性白の白色プリマスロック種の育種改良に取組み、有色の鶏種と交雑すると全て有色となることが注目されて赤鶏や地鶏等の銘柄鶏に利用されています。
卵用タイプは肉用タイプと成長速度も成体重も大きく異なるので、全く別の品種のようです。卵用タイプの♀とロードアイランドレッド種の♂を交雑すると♂が白色、♀が赤褐色となり羽色鑑別が可能となるため、現在の赤玉採卵鶏の主流となっています。