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家畜改良センター茨城牧場
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家畜改良の推進、優良な種畜の生産・供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。
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夏季の種豚飼養管理
最終更新日 2021/06/23
私達人間にとって、夏場の「蒸し暑さ」を快感と感じる人は少ないと思います。豚にとってももちろん、夏の暑さは不快であり、色々と問題が生じる季節なのです。
その暑熱ストレスを軽減し、豚が生活しやすい環境をつくることが重要となっています。
水
飼料をしっかり食べているか、食い込みはよいか、下痢をしていないか、腹を横にしてリラックスして寝ているか等、毎日個体観察をされていると思います。
その観察の中で、飲水器の水のチェックを忘れずに行いましょう。水は、生命を維持し生産活動を営む上で極めて重要な成分です。豚の水分摂取は、飼料に含まれる水分や体内の代謝水も利用しますが、大部分は飲水として摂取しています。動物は、水分10%を失うと疾病となり、15%以上を失うと危険状態となります。
豚には綺麗な水を用意してあげましょう。豚は、飲水器に糞等が入って汚れた水を決して飲みませんし、水を飲まないと飼料を食べなくなり、結果として豚の健康に悪影響を及ぼすことにもなりかねません。飲水器は、毎日1回水で流し、綺麗な状態にすることが大切です。
空気の流れ
豚は、汗腺が発達していないので、人間のように汗をかいて体温を下げるという仕組みがありません。よって、夏場の暑さは非常につらいものとなります。まして、湿度が高いと、暑さとのダブルパンチです。
そこで体感温度を下げてあげます。そのために、豚舎内の空気の流れをつくり、豚に風があたるようにしてあげます。
蒸し暑く淀んだ空気を豚舎外へ出し、新鮮な空気を取り込むようにします。
また、興奮させない、闘争をさせない、大声で鳴かせるようなことを防ぎ、体温の上昇をさせないようにするのも大切です。
餌
夏場は人間でも食欲が落ちることがよくあると思いますが、豚も例外ではありません。夏場でもしっかり飼料を摂取させ、エネルギー不足や栄養不足を避けるようにします。
つまり、いかに飼料摂取量の低下を防ぐかが大切になってきます。
水と同様、新鮮な飼料を給与することが大切ですので、カビの生えた飼料を給与しないことは言うまでもありません。
また、消化器官をしっかりつくることも重要です。そのためには、繊維成分の多い飼料を給与し、強い内臓を作ることも一つの手だと考えます。
まとめ
元気を消失した豚を発見したら、まずは飼料を食べているか観察し、食べていなければ体温を測り状態を把握します。また、そのような豚は体を動かすことを億劫に感じ、水を飲んでいない可能性がありますので、水をたっぷり飲ませます。さらに、飼料に水を加え、ねり餌にして給与してみましょう。
腹が減って「餌をくれ」と言わんばかりに給餌器に寄ってきて、飼料をガツガツと食べ、しっかり水を飲み、腹を出してよく寝る豚を見るとたくましさを感じますし、そのことが豚の健康状態の良さのバロメーターになるのではないでしょうか。
「よく食べ、よく寝る子はよく育つ」といいますが、豚もそのとおりだと思います。
これらを参考にし、豚にとって快適な環境づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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