鶏の実用鶏は、いくつかの系統を組み合わせて作出されます。一般的には、3元(3つの系統間の交配)や4元(4つの系統間の交配)で作出されます。
また、組み合わせに使う系統は、一度作出すれば永久的に使えるものではなく、市場のニーズやコマーシャル鶏能力の維持・向上のため、随時交換(入替)されます。
そのため、多くの系統(現状でコマーシャルに利用している系統や次期候補鶏)の維持・改良が必要になります。また、実用鶏作出段階で、種鶏(PS)の増殖能力やコマーシャル鶏(CM)の生産能力(産卵性、産肉性、強健性)を発揮させるため、増体能力は♂ライン、増殖能力は♀ラインに持たせるなどそれぞれ特徴ある系統の造成が必要です。( 実用鶏作出までの流れ 参照 )
家畜改良センターでは、卵用鶏、肉用鶏の作出のための特徴を持った系統の造成に努めています。
系統造成のサイクル(1年1サイクル)
検定項目
卵用鶏:産卵率、卵重、卵殻強度、卵質(ハウユニット)、ほか
肉用鶏:産肉性(体重、歩留)、生存性、産卵率、ほか
選抜手法
BLUPによる各形質の遺伝的能力評価を基本とした改良を実施
卵殻強度の測定
産肉性の測定