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■ 2010年OECD(経済協力開発機構)種子スキーム年次総会に出席
 3月24〜26日にニュージーランドのクライストチャーチにおいて、2010年OECD種子スキーム年次総会が開催され、日本から当場職員が代表として出席しました。本総会は年に一度加盟国の参加の下に開催され、スキーム運営に係る様々な議論が行われます。本年についても、活動報告及び計画、各種ガイドライン及び規則の作成・改訂等について議論が行われました。
 また、本年は総会と併せて、アジア各国における種子証明状況の理解とスキームへの加盟促進を目的としたワークショップが開催され、加盟国の立場から当場職員が日本の種子証明制度について発表を行いました。発表後には、参加者から作物の種類別の証明状況などについて質問が出るなど、日本の状況について関心を持って頂くことが出来ました。 
 
 OECD総会会場の様子
 アフリカ「ブルキナファソ国」からの研修生が来られました!
 長野支場では、11月30日〜12月2日に独立行政法人 国際協力機構(JICA)からの委託によりブルキナファソ国から2名の研修生を受け入れ、種子の制度および品質検査技術に関する研修を行いました。
 独立行政法人 国際協力機構(JICA)では、ブルキナファソ国での食用作物等の種子の生産及び、品質管理体制を改善し、優良種子を効果的に普及させるための技術協力プロジェクトを昨年2月から3年計画で実施中であり、今回の研修生受け入れはその一環として実施しました。当場でのブルキナファソ国からの研修の受け入れは、今回で3度目、計5名となります。
 
 今回来られたお2人は、ブルキナファソ国での「優良種子普及計画プロジェクト」の責任者及び監督官庁の担当者として優良種子の普及に取り組んでおられ、我が国の種子の制度についての理解を深め、自国の業務への参考としていただくため、以下の内容についての研修を行いました。
    ・長野支場の業務の概要について
    ・日本の指定種苗制度について
    ・OECD品種証明制度とその実務について
    ・長野支場の種子検査業務とその品質システムとについて

 今後も、長野支場では種子品質管理技術の向上につながる技術指導に取り組んでいきたいと考えています。
   
 指定種苗制度についての研修  種子の精選機械についての説明の様子
   
ほ場での検定についての研修 種子サンプリング手法の研修 
 (社)日本草地畜産種子協会から研修生を受け入れました。
 10月5日〜8日の間、(社)日本草地畜産種子協会から2名の研修生を長野支場に迎え、飼料作物種子の検査についての研修を行いました。
 研修では、ISTA(国際種子検査協会)が定める国際種子検査規程に従った検査の方法や暖地型牧草種子の検査における判定等の留意点などについての講義や実習を行いました。
 
 OECD(経済協力開発機構)種子スキーム年次総会において日本のスキーム拡大が採択
  去る6月11日〜12日、フランス パリのOECD本部にてOECD種子スキーム年次総会が開催され、家畜改良センター 茨城牧場 長野支場の職員が我が国代表として出席しました。
 今回、日本は現在参加している3つのスキーム(イネ科・マメ科牧草、油糧・繊維作物、ビート)に加え、新たに2つのスキーム(穀類、トウモロコシ・ソルガム)への参加拡大を表明しました。結果、日本のスキーム参加拡大が満場一致で採択されました。この採択を受けて、今後最終的な承認手続きが進められることとなりました。
   
 OECD種子スキーム年次総会の様子
  現在、家畜改良センター 長野牧場では、イネ科・マメ科牧草スキームに基づき牧草種子の品種証明を実施していますが、今後、上記の承認によって、拡大スキームの対象作物(えん麦、トウモロコシ、ソルガムなど)についても種子の品種証明が可能となる見込みです。
 地球の裏側、「ブルキナファソ国」からの研修生がやってきました。
  長野牧場では、5月25日〜29日にブルキナファソ国から2名の研修生を受け入れ、種子の品質検査技術に関する研修を行いました。
 独立行政法人 国際協力機構(JICA)では、ブルキナファソ国での食用作物等の種子の生産及び、品質管理体制を改善し、優良種子を効果的に普及させるための技術協力プロジェクトを昨年2月から3年計画で実施中であり、今回の研修生受け入れはその一環として実施しました。
 本研修では、長野牧場で生産されているソルガム及びトウモロコシを中心に、生産された種子の品質を明らかにするために必要な検査技術や機器の使用方法などについて講習及び実習を行いました。
 今後も、長野牧場では種子品質管理技術の向上につながる技術指導に取り組んでいきたいと考えています。

−ブルキナファソとはこんな国−
 西アフリカに位置するブルキナファソは、北方の半乾燥地帯では牧畜が、南方の半湿潤地帯では農耕が主体となって行われています。農耕地では、アワ・キビ類、ソルガム、トウモロコシ、コメ等の穀物が伝統的に食用として栽培されており、これらの作物の作付面積が耕地面積全体の約90%を占めています。
   
 種子の品質検査の研修の様子  サンプリング研修の様子
 日本草地学会で長野牧場職員が発表を行いました。
  2009年3月28日〜30日に日本大学(藤沢)にて開催された2009年度日本草地学会大会において、当場職員が「イタリアンライグラス育種における形質評価とDNAマーカーの選抜の有効性」に関して発表を行いました。本研究は畜産草地研究所との共同研究です。
 ペレニアルライグラスが保有する冠さび病抵抗性遺伝子をイタリアンライグラスに導入することを目的として、ペレニアルライグラスの個体にイタリアンライグラスを戻し交配し、得られた後代種子から抵抗性遺伝子を持つ個体を選抜しました。その際、抵抗性遺伝子に連鎖したDNAマーカーを用いて選抜が行えるかを検証しました。
 その結果、これまで行われてきた形質による評価(冠さび病菌を接種し、感染するかどうかを見る方法)では、結果が栽培環境に左右され抵抗性遺伝子を持つ個体を選抜できない場合があるのに対して、DNAマーカーを用いた方法では抵抗性遺伝子を持つ個体をより確実に選択できることが示唆され、DNAマーカーを用いた選抜の有効性が示されました。
 長野牧場が引き続きISTA認定検査所として認められました。
  長野牧場は、種子検査についての品質システムを構築し、平成15年に国際種子検査協会(ISTA)の要求事項に適合している事が認められた認定検査所としての認定を受け、信頼の証である国際種子分析証明書を発行する権限を与えられています。
 当場では、認定を受ける上での要求事項の一つである3年に一度の外部監査(ISTA監査官による現地査定)を昨年の10月に受けましたが、この結果を踏まえ、この度、3年間の再認定を受けました。今回の再認定を機にGMO(遺伝子組み換え種子)検査にも認定範囲が拡大されました。これは、日本の検査所では初です。
   
 種子検査の様子  ISTA認定書(2009年4月7日発行) 
 倍数性検査の為の装置フローサイトメーターを導入しました。
  牧草の品種の中には育種の過程で通常(2倍体)の倍の染色体を有するように改良された4倍体品種があります。牧草の倍数性(2倍体であるか4倍体であるか)は、品種の重要な特性であり、長野牧場では品種純度が維持されていることを確認するために、牧草種子に倍数性が異なる種子が混入していないかを検査しています。
 この度、この倍数性を検査する為の装置フローサイトメーターの新型機種を導入しました。このことにより効率的な倍数性の検査を行うことが可能になりました。
   
  試料抽出作業の様子  フローサイトメータによる分析
 続ナゾの白い袋、多数現る  〜ソルガムの遺伝資源保存事業〜
  既報のとおり、長野牧場では農業生物資源ジーンバンク事業のサブバンクとして、ソルガムの遺伝資源保存に取り組んでいます。
 夏に白い袋をかけて他の系統との交雑を防ぎながら育てた(写真左)ソルガムは、10月に穂の部分を切り取って収穫し、お互いに混じり合わないよう網袋にいれて乾燥(写真中央)し、脱穀・精選しました。今年は約70kgの種子が収穫されました。
 長野支場では、収穫した種子の色などの形質を調査し(写真右)、夏の間に調査した草丈や出穂日などの形質と併せて整理した上で、調査結果と生産した種子をセンターバンクであるつくばの(独)農業生物資源研究所に送付します。センターバンクではこれらの種子を長期保存し次世代に引き継ぐとともに、国内外の育種機関等からの求めに応じて新しい品種を育成する材料として提供しています。
     
  白い袋がかかったソルガム  収穫されたソルガム  形質調査用種子
 OECD灰色ラベルの追加
 長野牧場では品種純度が維持された優良な種子が供給されるよう、OECD品種証明制度に基づく牧草種子の検査を実施しています。
 従来、本制度に基づく証明は、加盟国のうち少なくとも1ヶ国が、証明の対象とするに値すると認めた品種(証明適格品種)を対象に実施されてきましたが、2004年に国際的なルールが改正され、証明適格品種とされる前に増殖を開始した品種について、「暫定証明」を表す灰色ラベルを添付して流通させることが認められました。
 今回、この国際ルールの変更に対応して我が国の国内規程が改正され、当場で行う品種証明によりOECD灰色ラベルを添付できるようになりました。
 これにより、証明適格品種となることが確定していない品種の種子を増殖するために輸出する場合であっても品種証明が行えるようになり、新品種の早期普及が可能となります。
 
 OECD灰色ラベル
 3年に一度のISTA外部監査実施
 平成20年10月27日にISTAの外部監査を受けました。ISTA(国際種子検査協会、International Seed Testing Association)は、種子の品質評価手法の国際的斉一性を促進することを目的とした国際機関であり、種子検査の国際基準である国際種子検査規程の制定等を行っています。長野牧場をはじめとする世界各国の種子検査所はこのISTAが発行する国際種子検査規程に従って検査を行っています。長野支場は、ISTA認定基準に適合するよう種子検査業務に品質システムを適用しており、平成15年以降我が国で唯一の飼料作物に関するISTA認定検査所としてISTA国際種子分析証明書を発行することが許されています。外部監査はこの認定を更新・継続するための条件の一つとして3年に一度行われるものです。
 この日、ISTAから監査員が2名来場し、長野支場における検査の手法や品質システムの運営状況を査定しました。監査の結果、いくつかの技術面等での指摘はありましたが、総体としては国際基準を十分に満たしていることが確認されました。長野支場は今後、指摘された点について来年の2月までに是正措置を行った上で、引き続きISTAの認定検査所として認められる見込みです。
   
 実技の監査  監査結果報告の様子(右側2名が監査員)
 事後検定用検体のほ場への定植作業完了
 長支牧場ではOECD種子品種証明制度に基づき、牧草種子の事後検定を実施しています。事後検定とは対象となる植物体が品種としての特性を維持しているかを標準種子と比較栽培して検査するものです。長野牧支場では9月に検体の種子をポット等へ播種し、10月頃生育した検体をほ場へ定植します。検査は11月頃から来年の7月まで行われ、草丈や、出穂日などを調査します。
 今年度はイタリアンライグラスやアルファルファ、シロクロ−バなどの19品種の牧草種子を事後検定する予定です。
   
 ほ場へ定植した様子  イタリアンライグラスの検体。元気に育ってます。
 ISTAの技能評価テストでダブル「A」

 長野牧場では、国際種子検査協会(International Seed Testing Association:ISTA)が開催する「遺伝子組換え種子の分析技能評価テスト( Proficiency Test on GMO Testing)」に参加しました。
 この技能評価テストでは、
@ISTAから送付されたトウモロコシ種子12サンプルのうち、遺伝子組換え種子がいくつのサンプルに入っているか(定性検査)
A定性検査により遺伝子組換え種子の混入が認められたサンプルの中に、組換え種子がどのくらいの割合で入っているのか(定量検査)
の2つの試験があります。
 今般、ISTAよりテストの結果報告があり、長野支場は定性検査、定量検査ともに最も高い評価の「A」評価を受けました。ISTAの報告によると、世界各国64検査所が参加し、最終的な結果報告を提出したのは56検査所(うち4検査所は定性検査のみ参加)で、このうち定性検査について「A」評価だったのは48検査所(参加検査所の86%)、定量検査について「A」評価だったのは27検査所(同51%)でした。
 国内外の外部機関が開催する技術評価テストに参加することは検査所の信頼性を確保する上で非常に重要とされています。今後もISTA等が開催する技能評価テストに積極的に参加し、遺伝子組換え種子検査の技術の向上と検査結果の信頼性の確保に努めていきます。

定量検査 安全キャビネット内での反応液調製
 2007年OECD(経済協力開発機構)種子スキーム年次総会に出席
 7月11日〜12日、フランス パリにてOECD種子スキーム年次総会が開催され、日本からは、牧草種子の品種証明業務を実施している家畜改良センター 長野牧場職員が代表として出席しました。種子スキーム加盟国に加え、FAO(国連食糧農業機関)、ISTA(国際種子検査協会)、ISF(国際種子連盟)、EC(欧州委員会)、UPOV(植物新品種保護国際同盟)などの国際機関から代表者が集まりました。年次総会は、一年に一度、OECD本部のあるフランス パリとその他の国で交互に開催されています。
  ■OECD総会の風景    ■議長(右)と握手

  OECD種子スキームは、採種ほ場から収穫された作物種子が、OECDリストに登録された当該品種であることをロット単位で証明する国際的な制度です。スキームには作物種子に対して、当該品種であるということを証明するための様々な要件が定められています。 本年の年次総会においては、参加国や証明量の増大、遺伝子組換え植物種子の流通等を背景とした今後のスキームの在り方、牧草のハイブリッド品種の証明、牧草種子に他作物種子を混合したロットの証明、品種リストデータベースの最新化等様々な議論がありました。直接当場の業務に影響する話題も多く、今後も加盟国の一員として積極的に関わっていく必要があることを実感しました。
 なお、来年はシカゴで開催予定です。

  



 
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