山羊の健康管理のためには、定期的な削蹄(伸びた蹄を切ること)が必要です。削蹄を怠ると蹄の変形による歩行困難や蹄の病気などを招くとともに、一度蹄が変形してしまうと矯正が難しくなります。
山羊の蹄は、1ヶ月に2mm程度伸びます。雌の場合は2ヶ月に1回、雄の場合は毎月削蹄を行いましょう。
山羊飼養にかかる技術情報(山羊の削蹄)
最終更新日 2017/03/29
はじめに
山羊の蹄
山羊の蹄は外側の固い部分と中側の柔らかいクッション部分からなっています。外側の部分は伸びるのが早いのに対し、中側のクッション部分はゆっくりと伸びます。
※削蹄の道具
植木用の剪定バサミを使います。ハサミの腹の部分を使って水平に切っていきます。
植木用の剪定バサミを使います。ハサミの腹の部分を使って水平に切っていきます。

※削蹄を行う箇所

山羊の保定方法
山羊をロープで柵につなぎ、山羊の体を柵に押しつけながら、柵と反対側の脚を削蹄します。後脚を切るときは、両脚の間に挟むと保定しやすくなります。
![]() 前脚を切るとき |
![]() 後脚を切るとき |
削蹄の手順
![]() 1.蹄に詰まった泥などを取り除く |
![]() 2.外側の赤線部分を切っていく |
![]() 3.ハサミを外側に向け外側の伸びた部分を中側のクッション部分の高さまで切る(蹄の付け根のラインと水平になるように) |
![]() 4.白い部分が切った跡。次に内側の赤線部分を切っていく。(間に指を入れると切りやすい) |
![]() 5.ハサミを内側に向け内側の伸びた部分を中側のクッション部分の高さまで切る。 |
![]() 6.片方を切ったところ。もう片方も同様に切っていく |
![]() 7.最後に尖った部分を切除し、削蹄終了 |
削蹄のポイント
![]() |
![]() |
・左右のうち伸びている方から切っていく
・左右の高さが同じとなるように
・かかとよりつま先がやや低く
・出血しないように慣れないうちは少しずつ切る
(うっすらとピンク色が見えたら切るのを止める)
・左右の高さが同じとなるように
・かかとよりつま先がやや低く
・出血しないように慣れないうちは少しずつ切る
(うっすらとピンク色が見えたら切るのを止める)