2012年度 イネ科牧草の簡易収穫適期の判定法の確立
最終更新日 2016/09/27

1.目的
イネ科牧草において、積算温度および穂の水分データを利用した収穫適期の判定方法を確立し、原種子の効率的な生産に資する。

2.実施年度
2011年(平成23年)~2014年(平成26年)

3.要約
2012年度(平成24年度)に生産した、イタリアンライグラス早生品種(以下:IR)、ペレニアルライグラス中生品種(以下:PR)、 フェストロリウム晩生品種(以下:FL)およびオーチャードグラス(以下:OG)について、出穂始からの単純積算温度および穂の水分と、採種量および種子 品質の関係を考察し、収穫適期を検証した。この結果、出穂始からの単純積算温度により、採種量のピークおよび種子品質の推移を把握出来る可能性が示唆された。

4.成果の概要
イネ科の4草種 (IR、PR、FL、OG)については、出穂始からの単純積算温度を用いて、採種量のピークおよび種子品質の基準到達時期を予測することで、収穫適期の判 定が可能となることが示唆された。さらに、穂の水分量についても収穫適期の指標となる可能性が考えられ、これらを併せて用いることにより、より正確に収穫 適期を判定出来る可能性が示唆された。
ただし、収穫適期となる積算温度および穂の水分は、草種や品種によって異なったため、本調査の結果は、収穫適期の判定材料の一つとなることが示唆された。

5.具体的データ(出穂始めからの単純積算温度と種子収量、発芽率、千粒重および穂の含水率の関係図)※オレンジ色の線が適期と考えられる時期。

イタリアンライグラス早生品種

ペレニアルライグラス中生品種

フェストロリウム晩生品種

オーチャードグラス