2012年度 とうもろこし・ソルガムにおける欠株への移植方法の違いによる採種性の改善に関する調査
最終更新日 2016/09/27
1.目的
とうもろこし・ソルガムの採種性を改善するためには、欠株を減らすことが重要である。本調査では、欠株へ補植した際に苗の定着が良く、採種性を改善できる補植方法を検証した。

2.実施年度
2012年(平成24年)~2013年(平成25年)

3.要約
露地、セルトレイ、ペーパーポットに播種した苗をそれぞれ欠株箇所に移植し、その後の収量性(種子収量、乾物茎葉重、乾物穂重)を調査した結果、露地から移植した区では種子収量が劣った。

4.成果の概要
とうもろこし、ソルガムの親系統の採種性を改善するため、欠株への補植方法を検証した結果、従来実施していた、露地へ播種した苗を移植する方法では、苗の定着が悪く、種子収量が劣った。一方、セルトレイ・ペーパーポットからの移植では、一定の採種量を確保できたため、これらの移植方法をより実用的なものにすることを検討する。

5.具体的データ(収穫時の種子収量、乾物茎葉重、乾物穂重)
区分 草種 対照区 調査区(対象区比)
直播(g/株) 移植(%) セル(%) ポット(%)
種子収量 トウモロコシ Na50 77 57 108 97
Ho102 117 81 75 75
ソルガム JN358 14 57 86 71
JNK-MS-6A 51 59 80 86
乾物茎葉 トウモロコシ Na50 107 63 70 77
Ho102 112 94 76 66
ソルガム JN358 17 100 94 88
JNK-MS-6A 94 62 64 74
乾物穂重 トウモロコシ Na50 123 58 98 93
Ho102 161 85 79 76
ソルガム JN358 16 69 81 75
JNK-MS-6A 63 60 79 84
※ 太字は対照区比(直播比)で7割を下回った数値で対照区に比べ大幅に低い値を示す。