独立行政法人
家畜改良センター茨城牧場長野支場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。

2012年度 硫酸根肥料施用によるオーチャードグラスの採種性の向上

最終更新日 2016/09/27

1.目的
硫安など硫酸根肥料に含まれている硫黄は、植物体内でタンパク質を合成するために必要な元素であり、欠乏するとチッ素の吸収が阻害される。当場の施肥体系では、無硫酸根の化成肥料を用いており、オーチャードグラスにおける施肥に対する反応を見ると、チッ素肥料施用後の葉色の変化は施用量に比例せず、硫黄の欠乏の可能性が考えられる。このことから、硫酸根肥料の施用によるチッ素肥料の肥効の改善および植物体内でのタンパク質合成等の促進効果を検証し、新たな施肥体系を確立し採種性の向上を図る。

2.実施年度
2012年(平成24年)~2013年(平成25年)

3.要約
硫黄の不足が懸念されるオーチャードグラス種子生産ほ場において、硫酸根肥料(硫安)の施用効果を見たところ、対照区(非硫酸根肥料:尿素)と比べて、採種量に差はなく、硫酸根肥料の施用効果は見られなかった。

4.成果の概要
硫酸根肥料の施用効果が見られなかったことから、生育不良の原因が単純な硫黄の不足によるものではなかったことが示唆された。次年度以降、土壌分析を行い、さらなる原因究明を進めていく予定である。

5.具体的データ

表1.生育調査結果
(観察日) 出穂期草勢(1-9) 穂数(本/㎡) 草丈(cm) 倒伏程度(1-9)
5月2日 6月28日 7月2日 7月2日
硫安区 5.0 75.3 156.9 1.5
尿素区 4.5 56.3 158.2 2.0
       注)各項目とも有意差は検出されなかった。

      
表2.収量調査結果
  乾物茎葉収量(kg/10a) 乾物率(%) 種子収量(kg/10a)
硫安区(調査区) 2190.7 36.4 24.2
尿素区(対照区) 2448.0 37.6 29.9
       注)各項目とも有意差は検出されなかった。

このページの先頭へ