独立行政法人
家畜改良センター茨城牧場長野支場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、
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2013年度 とうもろこし・ソルガムにおける欠株への移植方法の違いによる採種性の改善に関する調査

最終更新日 2016/09/27

1.目的
とうもろこし・ソルガムの採種性を改善するためには、欠株を減らすことが重要である。本調査では、欠株へ補植した際に苗の定着が良く、採種性を改善できる補植方法を検証した。

2.実施年度
平成25年度 (実施期間:平成24年度~平成25年度)

3.要約
露地植え堀取り苗(地堀苗)、セルトレイ、ペーパーポットおよびジフィーポットで育苗した苗を欠株箇所に移植し、その後の収量性(乾物茎葉重、乾物穂重、種子収量)を調査した。欠株への補植効果としては地堀苗の定植では活着が悪く採種性の改善は図れなかったが、セルトレイ等による育苗苗であれば移植により種子収量が増加することが明らかとなった。

4.成果の概要
とうもろこし、ソルガムの親系統の採種性を改善するため、欠株への補植方法を検証した。この結果、従来実施していた露地へ播種した苗を移植する方法では、苗の定着が悪く種子の増収効果が低かった。一方、セルトレイ、ペーパーポットおよびジフィーポットでの移植では、一定の採種量を確保できた。コストの面では、1,000株当たりの育苗資材費を試算した結果、セルトレイが1,047円、ペーパーポットが3,026円、ジフィーポットが8,190円であったことから、セルトレイによる育苗による補植が採種性・コストの面で最も適していると判断した。(試算はポット類と培養土の価格、セルトレイはトレイの耐用年数を5年として1/5の価格で積算した)

5.具体的データ
      調査区毎の株当たり茎葉重・穂重及び種子収量
2013image4.pngの画像

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