独立行政法人
家畜改良センター茨城牧場長野支場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。

一坪、二坪型種子乾燥機の改修とコンテナ制作

最終更新日 2017/01/25

1.改善の背景
当場での牧草種子の乾燥調製は従来から一坪型乾燥機5台、二坪型乾燥機12台で行っていましたが、天候等により収穫時期が重なった場合は乾燥機が不足することから、乾燥が終了したものから直ちに精選用ホッパーに移し、掃除しながら回していたので効率が良くありませんでした。
このため、乾燥機の上部箱部分を切断することにより移動式コンテナとなり、フォークリフトによる移動が可能になりました。これにより、乾燥機への種子の搬入・搬出を手作業から機械作業に変更でき、かつコンテナ化することにより清掃等も簡単に行えることから効率化が図られ、乾燥機の増設コストを押さえつつ品種・収穫量の増加に対応できる体制を整備します。

2.改善の概要
(1)具体的な改善策
乾燥済みのコンテナを一時的に保管する施設と、コンテナからホッパーへ種子を移すためのフォークリフトもすでに整備されているため、コンテナ製作と既存乾燥機の改修、補強を行っていました。従来の乾燥機からホッパーへの種子の移動を手作業で行っていた場合、最低4人での作業が必要でしたが、コンテナを製作することにより最低2人での作業が可能になります。

※ 従来の作業体系
1.圃場でコンバインからトレーラーに移し替えていましたの画像
1.圃場でコンバインからトレーラーに移し替えていました
2.乾燥機で乾燥させた後、乾燥箱から手作業でローダーへ移し替えていましたの画像
2.乾燥機で乾燥させた後、乾燥箱から手作業でローダーへ移し替えていました
3.そして、ローダーを使ってホッパーへ移し替えていましたの画像
3.そして、ローダーを使ってホッパーへ移し替えていました
※ 改善後の作業体系
1.圃場にてコンバインから乾燥箱に移し替えますの画像
1.圃場にてコンバインから乾燥箱に移し替えます
2.乾燥機に乾燥箱を設置し、乾燥させますの画像
2.乾燥機に乾燥箱を設置し、乾燥させます
3.乾燥箱のままホッパーへ移し替えますの画像
3.乾燥箱のままホッパーへ移し替えます
(2)改善後の効果
次に収穫したいものがある場合はコンテナを移動し、一時保管庫に保管しておくことにより、ホッパーへの移動や掃除というような作業を急遽行う必要がなくなります。また、マメ科牧草の種子等では一時保管庫での保管中に空気中の水分を吸ってしまい脱粒前にもう一度乾燥させるが、コンテナを乾燥機へ移動させるだけで再乾燥ができ、脱粒・粗選作業が効率よく進み収穫歩留まりの改善が期待されます。また、コンバインからの受け取りから乾燥までを同一のコンテナで行うため従来の体系でのダンプトレーラーから乾燥機への移替え作業が不要となり収穫に要する労力の削減が図れます。
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