マメ科の牧草はハチにより授粉し種子ができることから、花に訪れるハチの活動により採種量が大きく変わります。特に、日本の気候は開花から結実期間中(5月中旬~7月中旬)に降雨が多いため、露地でのマメ科の採種は種子収量の確保が難しいです。
このことから、当場ではマメ科牧草の施設栽培を行っています。この方法により、降雨でハチの活動が抑制されず、安定した採種性を確保できます。特に天候不順年での採種性が露地に比べ大幅に向上されます。
当場の施設栽培は、地植えとバケツやプランターを用いた栽培を行っています。
整地後、灌水装置を設置し、マルチを敷きます
育苗した苗を移植します
(シロクローバ)開花揃期にはマルハナバチを放飼します
(アルファルファ)開花揃期にはマルハナバチを放飼します
シロクローバ刈取り間近
刈取りは、手作業で行います。乾燥後、小型コンバインで脱粒します。
葉や茎が育ちすぎ繁茂するとハチの活動が妨げられたり、種子が蒸れて腐ったりすることがあります。
施設ポット(プランター・バケツ)栽培で、灌水を調整することにより茎葉の伸長を抑制し、牧草の繁茂を防止することができます
プランターやバケツに土を詰め、並べます
花や莢を濡らさず、穂発芽を防止する点滴灌水装置
ポット毎の散水量が均一な点滴灌水装置
シロクローバの開花揃期
アルファルファの開花揃期
開花揃期にマルハナバチを放飼します
マルハナバチによる受粉
花(莢)をひとつひとつ手で摘みます
プランターやバケツ栽培の場合は、1度目収穫後に再生した植物体の2度目の収穫も可能です
シロクローバの花
シロクローバの結実
アルファルファの花
アルファルファの結実