独立行政法人
家畜改良センター岡崎牧場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。

岡崎牧場長あいさつ

山本洋一場長の写真の画像
我が国における養鶏産業は、明治時代に本格的に産声を上げ、その後、社会情勢の変化による変遷を重ねながらも、国民の食生活の高度化、多様化の中で順調な発展を遂げてきました。特に、卵用鶏が生産する鶏卵については、我が国の消費者にとって安価で良質なタンパク源として極めて重要な地位を占めています。

しかしながら、我が国で養鶏農家が飼育する卵用鶏の大部分は、海外の数社の巨大な育種会社により改良された外国鶏種が大部分を占めており、コマーシャル鶏の生産のもととなる「種」(種鶏)の自給率は残念ながらわずか5%程度にしかならないという現実にあります。

外国鶏種は、種鶏を、毎年、海外から輸入し続けなければ国内で生産者が飼育するコマーシャル鶏を再生産できない仕組みとなっており、従って、外国鶏種に過度に依存しすぎると、例えば、海外での高病原性鳥インフルエンザの発生、急激な為替変動、国際関係の悪化等の事情が発生した場合には、種鶏の輸入がストップ、あるいは急激に値上がりし国内生産に重大な支障が起こる危険性をはらんでいます。

養鶏の世界では、我が国のみならず、特に新興国を中心とした世界的なレベルでも大規模生産に適した外国鶏種の利用が進んでおり、我々はこうした動きを全く否定するものではありませんが、やはり一定程度以上は、遺伝的な多様性を持った、我が国の気候風土にあった独自の国産鶏種を維持、確保することが、食料の安全保障はもちろん、我が国の養鶏の将来的な発展、中小規模の養鶏経営の存続等の観点でも意義のあることだと考えます。

独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場では、こうした不測の事態に備え、食料の安全保障、消費者の安心という観点から、鶏の「種」の自給率を高めるべく、民間、県等と連携し、我が国唯一の公的な卵用鶏の育種改良機関として、国産鶏種の開発、改良に取り組んでいます。

また、最近では、今後の国際化の進展、消費者の低価格志向が続く状況の中で、単なる生産性の高さだけでなく、他にはない特徴を持ったこだわりの「種」を利用した付加価値の高い鶏の開発の要望が高まっています。岡崎牧場では、世界的にも極めて珍しくなった卵肉兼用型(卵をよく産んで肉としても利用できる)の横斑プリマスロック種及びロードアイランドレッド種、青緑色の卵を産むアロウカナ種、その他日本の在来種等、岡崎牧場にしかいない「種」を数多く保有し、育種改良し、それらを交配利用していただくことで、各地域の銘柄鶏開発に役立てていただいています。

そうした意味で、我々岡崎牧場の果たす役割は今後ますます重要となってくると認識しているところであり、更に関係者の方との連絡を緊密にし、国産卵用鶏種の普及に頑張ってまいりたいと考えています。皆様の更なるご支援、ご協力をお願いいたします。

家畜改良センター岡崎牧場長、山本洋一

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