独立行政法人
家畜改良センター岡崎牧場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。

種卵の長期保存技術

下準備

写真①(卵の洗浄)の画像
種卵保存の前に、卵の表面の汚れを落とすため、消毒します。

卵の置き方(上下の方向)

写真②(卵の絵1、ヒヨコ有り)の画像
写真③(卵の絵2、気室上)の画像
写真④(卵の絵3、気室下)の画像
(写真左)ヒヨコは、生まれるときに(※)気室側の殻を割って出てくるため、(写真中央)短い期間(2週間以内)であれば、卵の鈍端を上にします。(写真右)保存期間が長くなる場合には、卵の鈍端は下にすると、ふ化率が良くなります。

※気室:
卵の殻には微小な気孔が無数存在し、空気の出入りが可能な構造となっています。気孔の数は鈍端(丸い方の端)の方が多くなっており、鈍端側からは空気が入り易くなっています。
また、殻と白身の間には膜が2枚存在していまが、外側の膜は殻の内側と強く結合しています。
このため、鈍端側では、外側の膜と内側の膜の間に空気の層が出来やすくなります。この空気の層を「気室」と呼んでいます。

保存環境

写真⑤(輸送箱)の画像
低温(10℃前後)、 高湿度(80~90%)で保存します。
輸送箱等に梱包し、保存期間に応じて上下を入れ替えると簡便です。

保存後の孵化作業

写真⑥(孵化したヒヨコ)の画像
4週間保存した場合でも、鈍端を下にしておけば、温めると孵化できます。
(卵を孵卵器に入れて温めるときには、鈍端を上に戻します。)
参考
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