独立行政法人
家畜改良センター岡崎牧場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。

平成22年度第1回研究講座の概要

中部日本養鶏研究会(会長:独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場長、米田勝紀)は、平成22年10月27日、愛知県岡崎市内で総会及び研究講座を開催し、50名近くの養鶏関係者が参集しました。

冒頭の挨拶で米田会長は、
「北海道での鴨から鳥インフルエンザウィルスが分離され、いよいよ養鶏にとって、防疫の更なる徹底を図る時期になってきた事から関係者の方々には最大限の配慮をお願いしたい。
今春、事業仕分けにおいて、家畜改良センターも対象となったが、改良については委員の理解が深く、応援をしていただく方もおり致命的なことにはならなかった。しかし、事業縮減の文言が入っており、現在はこの具体化に向けた検討を行っている。現状では、鶏改良の業務について、大きく変わることは想定していなく、引き続き国産鶏の振興に向けて効果的な事業展開を行う予定であり、皆様のご支援をお願いしたい。
また、宮崎での口蹄疫発生では、家畜改良センターの職員が、常時、現地で100名の防疫対策支援を行っていた。その結果、家畜改良センターは家畜の扱いに長けた集団として大きな力となった。現在は、こういった緊急時の派遣を制度化しようという動きがある。
さらに、採卵鶏は肉用鶏に比べ県とのつながりが薄いことから、より一層繋がりを緊密にして、今後の事業展開をしてゆきたい。
中部日本養鶏研究会では、重要な課題に対して講演会を開催しており、今後もさらに精錬された会にしたいとしていきたい。今後とも皆様方のご支援をお願いする。」と述べました。

総会では、事務局から平成21年度事業報告等が行われ滞りなく終了しました。また、次回の研究講座等は平成23年3月7~9日頃に開催することも確認されました。

研究講座では、「飼料用米利用」と「LED照明利用」の大きく2つのテーマについて、以下の5名の講師の方々に講演をいただき、活発な質疑応答が行われ盛会のうちに幕を閉じました。

飼料用米に関する講演

  • 飼料米の栄養と飼料米利用の鶏飼養
    大谷滋教授(岐阜大学応用生物科学部)
    • 飼料米の栄養には飼料米の品種や栽培農家により差があることや、鶏における飼料米の嗜好性は籾のままでも良好であり消化にも問題がないことを報告されました。また、飼料米利用による鶏性能への影響は、産卵後期の飼料米切り替え時期も含め、産卵には影響がないことや卵黄色以外の卵質には影響がないことを述べられました。
  • 飼料米利用の取り組み状況
    後藤徳彦相談役兼技術顧問(岐阜養鶏農業協同組合)
    • 飼料米の取組について、流通体系をしっかりとさせること、耕種農家は籾米出荷により玄米化の加工コスト削減が可能なこと、養鶏農家は耕種農家との会議により飼料米価格を設定し輸入飼料であるトウモロコシと対抗できること等を、実際の養鶏農家での保管方法や配合方法等を交えて述べられました。

畜産用LEDに関する講演

  • 畜産分野におけるLED照明の動向について
    小窪敏朗部長(全農畜産サービス株式会社資材部)
    • LEDの歴史・種類・構造やLED照明が従来型の照明(白熱電球や蛍光灯)と違い、光には直進性があること、長寿命・低消費電力・低発熱性・耐衝撃性に優れるといった特徴の報告がありました。また、LEDの導入時期については、現在も現場利用にかなったLED照明の改良が進められている状況であることから、その状況を見てから購入することをお勧めすると述べられました。
  • 発光ダイオードの養鶏分野への応用―大和肉鶏飼養におけるLED照明の利用―
    堀野善久課長(奈良県畜産技術センター研究開発第一課)
    • 奈良県で開発された大和肉鶏の飼養に赤色発光ダイオード(LED照明)を利用し、白熱電球に比べ体重では遜色ない成績で、正肉歩留まり等の生産性にも影響がないこと、照度を上げても悪癖が発生しなかったこと、今後は飼養規模を拡大し再現性の確認を行うことを述べられました。
  • LED照明が産卵鶏の産卵前期における産卵成績に及ぼす影響
    龍田健主任研究員(兵庫県立農林水産技術総合センター畜産技術センター)
    • ジュリアライト及びボリスブラウンの2銘柄を用いて、LED照明の産卵鶏への影響を試験した。産卵前期の産卵率や卵質への悪影響は無いこと、産卵後期では電気代の低減による利益向上が考えられることなどを述べられました。
関連ページ
このページの先頭へ