平成27年度交流促進会及び研究講座の概要
中部日本養鶏研究会(会長:独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場長、山本洋一)は、平成27年10月23日、愛知県岡崎市内で交流促進会と研究講座を開催し、約30名の養鶏関係者が参集しました。

開催挨拶で山本会長は、「養鶏を取り巻く情勢は、鶏卵・鶏肉共に現在のところ価格の面で高い水準が続いており、猛暑や台風、集中豪雨等の被害はあったが、経営的には比較的恵まれた状況が続いていると思われる。しかし、先日TPP交渉大筋合意という結果となり、今後ますます国際化の進展が予想される中、安い輸入品の増加に対抗できるような生産コストの低減、差別化の取組等の国内対策が求められるところである。中部日本養鶏研究会は、設立以来50年以上経過し、その間、養鶏に関する知識や技術情報の交換、関係者の交流等の活動を続けているが、このような取り組みは、前述のような混迷する農業、養鶏業の変化の中で、今後益々大事にしていかなければならないと認識しており、今後とも力を入れていきたいと考えている。」と述べました。

交流促進会では、静岡県畜産技術研究所中小家畜センター、岐阜県畜産研究所養豚・養鶏研究部(関試験地)、愛知県農業総合試験場畜産研究部養鶏研究室、岡崎牧場から最近の調査研究等について、その一端をご報告いただきました。

また、研究講座では、株式会社味香り戦略研究所マーケティングサービス部の井上貴元チーフマネージャーから、「味の数値化と販促で鶏卵の味を「おいしい!」と訴える」についてご講演をいただきました。
交流促進会(13:3514:55
 新銘柄鶏「フジ小軍鶏」の最適冷凍・解凍方法の解明
 
中川佳美氏
(静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター)
 採卵鶏へのモミ米給与試験について
 
立川昌子氏
(岐阜県畜産研究所養豚・養鶏研究部(関試験地))
 肉用名古屋コーチンにおける間欠照明による生産性の改善
 
宮川博允氏
(愛知県農業総合試験場畜産研究部養鶏研究室)
 「岡崎おうはん」最近の状況について
 
山本力也氏
(独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場)
研究講座(15:1016:15
 味の数値化と販促で鶏卵の味を「おいしい!」と訴える
 
井上貴元チーフマネージャー
(株式会社味香り戦略研究所マーケティングサービス部)
「おいしさ」の構成要素を科学的に分析し、客観的に表すことができる味覚センサーをコア技術として、様々な企業の商品PR、マーケティング等を支援している事例をご紹介いただきました。企業側のニーズに応えるよう多様な味データの使い方を工夫し、生卵と加熱卵の味の比較等、官能調査も交えた差別化とおいしさを訴え、販促につなげる大変有意義な内容でした。
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