養鶏は施設型農業で、適切な施設と生産資材と飼養管理マニュアルと一定の技術があれば、鶏卵肉が生産できます。
一方、基礎鶏の改良は、養鶏技術の集大成です。飼料や飼養管理、家畜衛生、更には生産資材に関する技術が確立していることを前提に長い年月をかけて遺伝的な改良を進めます。また、我が国に現存する貴重な品種を後代に伝えることは、国産鶏に携わる我々の使命の1つと思われます。
このように国産鶏を保有し、その改良を行うことは、それによって養鶏技術と人材を養うことでもあり、それは①で示した豊かな食文化の基礎にも繋がることだと思います。更に、貴重な遺伝資源を確保することは、生物多様性の維持や学術的研究にも役立ちます。