よくわかる用語解説

飼料生産

最終更新日 2020/01/21
飼料生産関連用語

 

 

 

 

 

大型作業機械(おおがたさぎょうきかい)

飼料生産・収穫用のモアーコンディショナーやテッダー、草地管理用のマニュアスプレッダーやプラウ、ディスクハローなどの大型の作業用機械のことで、これを使って、広い土地で効率的に作業を進めることができます。

 

オーチャードグラス(おーちゃーどぐらす)

寒地型(気温の低い地方での栽培に適している)の牧草の品種の一つで、採草地や放牧地に使われ、乾牧草やサイレージに調製されます。

か行

 

 

乾牧草(かんぼくそう)

牧草を刈り取りした後、天日で乾燥させ、水分を18%以下にしたものを乾牧草又は乾草といいます。乾燥した後は、梱包して専用の施設に保管し、牛に給与します。梱包方法は、ロールベーラーで円柱型のロールベール(当場で生産しているものは350kg程度)に調製します。

さ行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイレージ(さいれーじ)

家畜の飼料として、水分量の多い牧草や飼料作物を発酵させて保存性を高めた飼料のことです。人間の食料に例えると、漬物のようなものです。
保存の仕方は、以前は北海道の風景によく出てくるタワーサイロに詰めるものが主流でしたが、維持費が嵩むなどから最近ではタワーサイロは使われなくなってきており、奥羽牧場では、ロールベールをフィルムで巻いてラップサイレージを生産しています。

 

自給飼料(じきゅうしりょう)

濃厚飼料(トウモロコシの実、麦などの穀物が主体)のほとんどは購入に頼っていますが、粗飼料(乾牧草やサイレージ、青刈りトウモロコシなど)は農家の所有する牧草地などで作ることができます。このように、農家自らが国内で作る家畜用の餌のことを自給飼料といいます。

 
 

飼料自給率(しりょうじきゅうりつ)

家畜に与える全ての飼料(濃厚飼料、粗飼料)のうち、国内の農家で生産する飼料(主に牧草や青刈りトウモロコシ)の占める割合のことです。現在、農林水産省では、海外に多く頼っている家畜用の飼料について、なるべく国内で賄うようにする飼料自給率向上を重要課題として、放牧利用や飼料作物栽培などによる耕作放棄地の活用や飼料生産効率の向上などに取り組んでいます。

 
 

粗飼料(そしりょう)

家畜用の牧草や青刈りトウモロコシなどの繊維分の多い飼料のことです。一方、穀物や配合飼料は濃厚飼料と呼ばれています。粗飼料の利用形態は、生草(放牧草)、乾牧草、サイレージなどがあります。サイレージには、さらに「高水分サイレージ」、「ヘイレージ(低水分サイレージ)」があります。サイレージの保存形態には、従来主力であった「タワーサイロ(現在ではほとんど使われない。)」、「バンカーサイロ(地上式の水平サイロ)」、「トレンチサイロ(地下式の水平サイロ)」などがあります。粗飼料の保存形態は、直径1.2~1.5m前後の円筒形のロールベール(乾牧草で350kg程度)が主体となっており、サイレージも、ロールベールをラップフィルムで梱包した「ラップサイレージ」が主体となっています。
奥羽牧場で栽培している主な品種は、「オーチャードグラス」、「チモシー」、「イタリアンライグラス」などです。

 

ソルガム(そるがむ)

中国から伝来した飼料作物の品種の一つです。草丈の高い長大作物で、サイレージとして使われることが多く、「高粱(こうりゃん)」とも呼ばれています。

た行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地域適応性試験(飼料作物の)(ちいきてきおうせいしけん)

国や県等の公的育成機関で育成された系統(品種登録される前の有望な品種候補)の各地域での適応性を調査する試験です。奥羽牧場では、ペレニアルライグラス、フェストロリウム、ソルガムの試験を行っています。

 

チモシー(ちもしー)

ヨーロッパ原産の寒地型(オーチャードグラスの項参照)の牧草の品種の一つで、乾牧草やサイレージ、放牧草として、牛の嗜好性が高い牧草です。

 

トウモロコシ(とうもろこし)

家畜飼料用のトウモロコシは、実(穀物)は輸入されていますが、国内で生産されるトウモロコシは、飼料専用のデントコーンという、人間の食用のスイートコーンとは違う品種で、実・葉・茎とも細断してサイレージとして利用されることが多いです。従来はタワーサイロやバンカーサイロに詰めてサイレージ化していましたが、最近では細断型ロールべーラーが開発され、ロールベールラップサイレージが増えてきています。

は行

 

 

ホイルローダー(ほいるろーだー)

土砂や糞尿、雪などをバケットや排土板で運搬、搬出等を行う大型機械です。ブルドーザーのようなキャタピラーではなく、タイヤ(ホイル)を付けていることから、こう呼ばれます。

や行

 

 

ヤマセ(やませ)

梅雨から夏にかけて、東北地方の太平洋側(特に三陸地方)に吹く東風または北東風のことです。この風が長く続くと低温と日照不足をもたらし、冷害の原因となります。

 

ら行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラッピング(らっぴんぐ)

食品のラップと同じように、ロール状に梱包した牧草(ロールベール)を専用のラップフィルムで覆うことで、ロールベール サイレージ(ラップサイレージ)を作る時の作業の一つです。ラッピングには専用の機械を使います。

ロールベーラー(ろーるべーらー)

牧草を梱包する機械で、直径及び高さが1.2~1.5m前後の円筒状に梱包されます。直径と高さが数10cmの小型のものを製造できる機械もあります。

 

ロールベール(ろーるべーる)

保存用の粗飼料として、刈り取った牧草を円筒状に梱包したものです。奥羽牧場では直径1.2~1.5m前後のものを使っています。梱包1個の重さは、乾牧草(水分15%程度)で約350kg、サイレージ(水分50%程度)で約450kgです。