国産ラム肉の需要に応えるため、斉一化に重点を置き、安定した生産体制づくりに努めるとともに、生産コストの低減を図るため、産肉能力及び繁殖能力の向上に努めるものとする。
また、草類に対する食性の幅が広く、下草等の短い草を好むなどの採食特性をいかしつつ、地域でのめん羊の多様な利用を図るものとする。
家畜改良業務(めん羊)
めん羊
家畜改良増殖目標(めん羊)
最終更新日 2022/05/27
改良目標
(1)能力に関する改良目標
①産肉能力
発育性、増体性及び枝肉歩留りの向上に努めるものとする。
②繁殖能力
ほ育能力(1腹当たり離乳頭数)を維持しつつ、受胎率の向上に努めるものとする。
90日齢体重 | 1腹あたり離乳頭数 | ||
---|---|---|---|
雄 | 雌 | ||
現在 (平成30年度) |
32kg | 29kg | 1.6頭 |
目標 (令和12年度) |
33kg | 30kg | 1.6頭 |
注1:サフォーク種のものである。
注2:「90日齢体重」は、母羊が「5才」「単子分娩・一子ほ育型」の場合の数値を基準とした補正係数を用いた次の算式により算出される。
90日齢時体重= 生時体重+(測定体重-生時体重)/測定日齢×90×(母羊の年齢の補正係数)×(分娩・ほ育型の補正係数)
この算式を用いて、自ら飼養している子羊の90日齢時体重を計算することにより、上記の表中の数値と比較することができる。
注3:1腹当たり離乳頭数は90日齢離乳時のものである。
注2:「90日齢体重」は、母羊が「5才」「単子分娩・一子ほ育型」の場合の数値を基準とした補正係数を用いた次の算式により算出される。
90日齢時体重= 生時体重+(測定体重-生時体重)/測定日齢×90×(母羊の年齢の補正係数)×(分娩・ほ育型の補正係数)
この算式を用いて、自ら飼養している子羊の90日齢時体重を計算することにより、上記の表中の数値と比較することができる。
注3:1腹当たり離乳頭数は90日齢離乳時のものである。
要因 | 補正係数 |
---|---|
母羊の年齢 | |
2才 | 1.08 |
3才 | 1.01 |
4才 | 1.00 |
5才 | 1.00 |
6才 | 1.03 |
7才 | 1.08 |
分娩・ほ育型 | |
単子・一子 | 1.00 |
単子・二子 | 1.10 |
双子・一子 | 1.08 |
双子・二子 | 1.19 |
三子・一子 | 1.09 |
三子・二子 | 1.24 |
三子・三子 | 1.37 |
(2)体型に関する改良目標
強健で肢蹄が強く、体積に富み、後躯が充実し、体各部の均称のとれたものとする。
(3)能力向上に資する取組
①改良手法
ア 血統登録情報を活用した近親交配の回避及び不良形質の排除や、スクレイピー抵抗性遺伝子の保有率の向上に配慮した交配に努めるものとする。
イ客観的な能力評価手法を活用し、優良な種畜を選抜・育成するため、関係者の連携のもと、関連するデータの収集、分析体制の構築等に努めるものとする。
イ客観的な能力評価手法を活用し、優良な種畜を選抜・育成するため、関係者の連携のもと、関連するデータの収集、分析体制の構築等に努めるものとする。
②優良な種畜の確保
優良な種畜の不足が懸念されることから、関係機関や飼養農家の協力の下、優良な種畜の供給体制づくりを推進するものとする。また、そのためにも、血統登録数の確保に努めるものとする。
③人工授精技術の活用
効率的な改良・増殖を進めるため、獣医師などの技術者育成等を通じた人工授精技術の向上を図るとともに国内外の優良な種畜の精液の活用を含め、人工授精技術による優良種畜の広域的な利用に努めるものとする。
④飼養・衛生管理
ア.飼養及び衛生管理技術の向上を図り、人工哺乳技術を活用した子羊の損耗防止や分娩前後の母羊の適正な栄養管理等により生産性の向上に努めるとともに、寄生虫への抵抗性について現状把握に努めるものとする。
イ.暑熱対策等の実施のほか、家畜疾病の発生予防及びまん延防止のため、生産者における飼養衛生管理基準の遵守の徹底について指導するものとする。
イ.暑熱対策等の実施のほか、家畜疾病の発生予防及びまん延防止のため、生産者における飼養衛生管理基準の遵守の徹底について指導するものとする。
⑤ 多様な利活用に関する情報供給
めん羊の多様な利活用に関する情報の収集・共有を図るとともに、利用目的に応じた優良なめん羊の供給体制づくりを推進するものとする。