独立行政法人
家畜改良センター十勝牧場

家畜改良の推進、優良な種畜や飼料作物種苗の生産、供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に貢献することを使命としています。

肉用牛

高度な技術を活用した黒毛和種の改良

最終更新日 2018/08/06

胚の割球分離技術を活用した一卵性双子の生産

十勝牧場では、「生体卵胞卵子吸引・体外胚生産(OPU-IVP)」技術を用いて種畜の生産をしています。
OPU-IVP技術の詳細について
OPU-IVP技術は、雌牛の生体(卵巣)から吸引した卵子に体外受精を行うことで胚を生産する手法ですが、この技術と胚の「割球分離技術」を組み合わせることにより、一卵性双子の生産に取り組んでいます。

一卵性双子は、能力が遺伝的に同一であることから、改良速度の向上や種畜の選抜に利用することが可能です。肉用牛では、胚を人為的に2つに分離することによって生産された双子の一方を肥育し、産肉性を調査します。双子のもう一方は、産肉能力が判明するまで、種畜としての利用は待機します。このことから、種雄牛または種雌牛としての選抜の精度を高めることが可能で、優れた種畜の作出が可能とになります。

胚の割球分離技術は、生体卵胞の吸引によって採取した卵子を体外受精し、その27時間後に2細胞期胚の透明帯を酵素により溶解させ、割球を2つに分離し、各々を培養します。体外受精から概ね7日目に培養した胚を受胚牛に移植します。

十勝牧場では、これまでも体内胚の切断二分離技術によって一卵性双子の生産に取り組んできましたが、OPU-IVP技術と組み合わせた胚の割球分離技術は、若齢牛、妊娠牛及び繁殖障害牛などの体内胚の採取が困難な牛からの一卵性双子の生産を可能にします。

この技術を活用し、より効率的で効果的な種畜の生産を目指します。

割球分離と切断二分離の違い
割球分離(修正).JPGの画像
新切断二分離.jpgの画像
平成30年3月には、種畜生産においてOPU-IVFと胚の割球分離を組み合わせ雄の一卵性双子2組の生産を実現しました。現在、他の個体と遜色がない発育を示しており、これからの成長にも期待してます。
今後もこの技術を活用し、より効率的で効果的な種畜の生産を目指します。
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