兵庫牧場が保有する品種には、潜性白色プリマスロック(小雪)や赤色コーニッシュ(紅桜)という今では世界的にも貴重になった鶏も含まれています。これらは、特に産肉性を追求する育種改良の世界的なトレンドの中で淘汰されてきた鶏ですが、兵庫牧場ではおいしい鶏肉づくりの素材という観点から、あえて育種改良に取り組んでいるものです。
小雪については、潜性白色(注)という特徴から、全国の銘柄鶏・地鶏生産(注)においても、在来種等の交配相手として幅広く利用されています。
また、昔から味には定評があるものの肉用鶏として幅広く利用するには体が小さいという課題があったシャモ等の在来種についても、兵庫牧場での長年の育種改良の結果、かなり大型のものに改良されており、これらも、地域の銘柄鶏・地鶏(注)の生産に大いに利用されています。
(注)潜性白色:有色の鶏と交配すると子供も有色のものが生まれる。
(注)銘柄鶏・地鶏:「銘柄鶏」とは鶏種、飼料、飼育方法、出荷日齢等について普通のブロイラーと異なる方法で差別化を図っているものの総称で、「地鶏」とは、特に鶏種について在来種の純系によるもの、又は在来種の素びなの生産の両親か片親に使ったもので、在来種由来の血液が50%以上のもので一定の飼育条件をクリアーしたものを言います。