山羊の種類
最終更新日 2020/12/07

山羊は家畜として古くから飼育され、用途により乳用種、肉用種及び毛用種などに分けられ、世界における品種数は500以上に及びます。
日本では、乳用として、日本ザーネン種及びその雑種が主として飼育されているほか、アルパイン種、ヌビアン種が飼育されています。肉用としてはボア種、日本在来トカラ山羊、シバ山羊などが飼育されてます。

長野支場では、乳用として日本ザーネン種、 ジーンバンク としてシバ山羊、周年繁殖性の調査用として交雑種を飼養しています。

長野支場で飼養している品種

1.日本ザーネン種(Japanese Saanen)
当場では約100頭の日本ザーネン種を飼養しています。

※特徴
★世界的に有名なスイス原産の乳用種を日本の風土に適するように改良した品種。
★雌は乳用に、雄は沖縄を中心に肉用として利用される。
★毛色は白色で、有角のものと無角のものがいる。
★乳量は1日1-3kg程度と産乳能力が高い。
★季節繁殖で秋が繁殖シーズン。
★性格は穏やかで人なつっこい。
★体重は雌60~80kg、雄90~110kg。


2.シバ山羊(Shiba Native goat)
当場では約20頭のシバ山羊を飼養しています。

※特徴
★長崎県西海岸及び五島列島原産の日本在来種。
★肉用としても利用されるが、主に実験動物用に利用される。
★毛色は白色がほとんどで、雄、雌ともに有角。
★周年繁殖が可能。
★性格は神経質。
★体重は30~40kgとザーネン種より小型。
★純粋なシバ山羊は当場の他、東京大学など公的機関で小集団が維持されているのみ。


3.交雑種
当場では約70頭の交雑種を飼養しています。

※特徴
★日本ザーネン種とシバ山羊の交雑種。
★体格は日本ザーネン種に近く、シバ山羊よりかなり大きくなっている。
★周年繁殖のものと季節繁殖のものと両方いる。

現在、様々な形質について調査を実施しています。

その他、国内で飼養されている主な品種


1.アルパイン種(Alpine)

※特徴
★アルプス原産の乳用種。世界各地で飼養されている。
★雄雌ともに有角のものと無角のものがいる。
★毛は短く、背中にたてがみ状の長毛をもつ。
★毛色は多様(黒、褐色、淡褐色、白など)。
★季節繁殖。
★大型で体重は雌で60kg、雄で80kg程度。


2.ヌビアン種(Nubian)

※特徴
★北東アフリカのヌビア地方原産の乳用種。
★産乳量は特に多くないが、乳脂率が高い。
★乳利用が主であるが、肉、皮も利用される。
★繁殖シーズンが長く周年搾乳が可能。
★長い垂れ耳が特徴。
★毛色は黒、赤褐色、黄褐色、白など。
★大型で雌110kg、雄140kg程度。


3.トカラ山羊(Tokara Native goat)

※特徴
★鹿児島県トカラ列島原産の日本在来種。
★肉用として利用されるが、最近は伴侶動物としての利用も多い。
★雄、雌ともに有角。
★毛色は淡褐色、黒で白斑がある。
★周年繁殖。
★小型で体重20~30kg。


4.ボア種(Boer)

※特徴
★南アフリカ原産の肉用種。
★ほとんどが有角で四肢が強健で、耳が長く垂れている。
★周年繁殖。
★毛色は白色で頭部と頸部が赤褐色。
★大型で体重は90~130kg。
★沖縄県に導入され、日本ザーネン種との交雑により改良が図られている。