独立行政法人
家畜改良センター岡崎牧場
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家畜改良の推進、優良な種畜や
飼料作物種苗の生産・供給等を通じて、
我が国の畜産の発展と国民の豊かな食生活に
貢献することを使命としています。
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高速採血技術
岡崎牧場では、全羽数衛生検査を行うために、1日に1,200羽程度の採血を行うことがあります(平均:1人当たり2時間で100羽の採血)。この中でも熟練した採血技術を持つ職員(1時間当たり100羽)の採血技術についてご紹介します。
1.機材の準備
採血用の機材を用意します。採血に支障がないよう動作確認もします。
試験管、シリンジ、アルコール綿を準備します。また、試験管にはニワトリの個体番号を記入しておきます。
2.ニワトリの取出し
ニワトリに負担をかけないように素早くケージから出します。必要以上にニワトリにストレスをかけると、ニワトリが怖がって暴れるようになるので注意が必要です。
3.保定
(写真左:翼の保定、写真右:脚の保定(♂のみ))
ニワトリが動けば失敗し、内出血等によって、ニワトリ自体が傷ついてしまいます。
採血中に暴れないように脚、翼を押さえます。左手の指で羽を押さえ、血管を見やすくします。無駄な動きをなくし、やり易い方法を工夫することが大切です。
4.採血
採血部位を消毒すると血管がくっきり見えます。手早く採血します。
この時、無理に吸い上げると血管が塞がったり、血球が壊れたりするので注意する必要があります。
針の刺し位置について
翼の付け根にあるY字型の血管の交差点に向け、なるべく血管から離れた回内筋から腱(写真左の「スジ」の部分)の下を通しつつ針を刺します。血管に針先が入った感触を確認して位置を固定し、ゆっくりシリンジの内筒を引き、採血を行います。また、採血終了後は、針の刺さった血管の部位を指で圧迫し止血します。
解剖図
参考文献:第二次増訂改版 家畜比較解剖図説下巻
5.血液の保存、処理
当場では、作業の効率化のため、鶏舎で採血した血液は写真のように注射筒に入れたまま血清分離させています。暖かいところで安置すれば、血清と血餅に自然分離します(インキュベーター使用の場合、41~42℃で2時間程度)。
関連ページ
種卵の加温処理技術