鶏の遺伝資源保存技術について
岡崎牧場では、遺伝資源の多様性の保全および持続可能な利用の観点から、1999年より岡崎牧場保有の品種、系統について、生体だけでは無く凍結精液の保存も実施してきました。
こうした中、2004年に日本国内で79年ぶりとなる鳥インフルエンザが発生して以来、悪性伝染性疾病による種の消滅の危険性が現実的なものとなってきています。
岡崎牧場が長い年月をかけて改良を重ねてきた大切な品種、系統の遺伝資源について、どのように保存しているかをご紹介します。
種卵の長期保存技術
生体として遺伝資源を保存する際においては、卵が孵化することが前提となります。実際の飼養管理上では、産卵後直ちに孵化作業を行えない場合もあり得るため、産卵率を下げずに種卵を長期間保存することが重要です。
 
凍結精液調製技術
牛をはじめとして、畜産分野では精液を凍結保存することが広く一般的に行われています。
しかし、鶏の精液の凍結保存方法は、牛等の他畜種と同様の方法を活用するだけでは満足な結果が得られませんでした。試行錯誤を繰り返した結果、当場は鶏の精液の凍結保存において有効な凍結保護剤を発見しました。
 
キメラ鶏作出技術
凍結精液の利用は、あくまでも「♂」の遺伝資源の保存方法です。
何らかの事象で「♀」が失われてしまった際の遺伝資源保存技術の一つが、キメラを利用した手法です。
 
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