軍鶏はもともと闘鶏用として改良された品種であり、ほかの品種に比べて闘争心が強いという性質があります。また、音や光など外部からの刺激に敏感に反応して騒ぎ立てる喧噪性も強い傾向にあります。これらの性質は、鶏同士のケンカによる怪我だけでなく、悪癖(注)の発生や圧死などの事故につながることもあり、生産性を低下させる要因になります。さらに、飼養者が攻撃されて怪我をしてしまう危険もあるので、特に注意を払う必要があります。
そこで、軍鶏の性質を考慮したうえで安全に管理していく工夫をいくつか紹介します(兵庫牧場で実施していない内容も含みます)。
●注:悪癖(カニバリズム)
養鶏においては主に「つつき」のことを指します。尻をつついたり、羽をむしり取ったりする行動ですが、激化するとつつかれた鶏が死亡してしまう場合があります。