サイレージは牧草を乳酸発酵させた「牧草の漬け物」です。保存性が良いため家畜の冬期飼料に適しています。
当場では、耕作放棄地の雑草を用いてサイレージの作成を行っています。ここでは、プラスチックドラムを使った簡易的な方法についてご紹介します。
山羊の冬期飼料用に!耕作放棄地の雑草を有効活用!ドラムで雑草サイレージを作ってみませんか?
最終更新日 2017/03/29
はじめに
用意するもの
- プラスチックドラム(120リットル)
- ビニール袋(厚いもの、大)
-
ひも(トワインなどビニール袋の口を縛るもの)
- (プラスチックドラムの代わりにドラム缶や漬け物樽などを利用することができます。)
雑草サイレージの作成方法
今回の例では、長野県立科町の耕作放棄地にてカヤ類(40%)、ヨモギ(35%)、ヒメジヨン(10%)、オーチャードグラス(10%)、シロクローバー(5%)の雑草を利用しました。
1.草を刈る
刈払い機で草を刈ります。できるだけ土砂が草に混ざらないように注意します。土砂が混ざると発酵が悪く、良質なサイレージが出来ません。
刈払い機で草を刈ります。できるだけ土砂が草に混ざらないように注意します。土砂が混ざると発酵が悪く、良質なサイレージが出来ません。
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2.軽く乾かす
良質な発酵を促すため、丸1日天日干しにします。(水分60%程度になるように。)
良質な発酵を促すため、丸1日天日干しにします。(水分60%程度になるように。)
![]() 乾燥前 |
![]() 予乾後 |
3.細断する
押切や細断機で長さ5cm程度になるように細断します。細断により詰込時に空気が入りにくくなります。
押切や細断機で長さ5cm程度になるように細断します。細断により詰込時に空気が入りにくくなります。
![]() 細断の様子 |
![]() 細断後 |
4.ドラムに草を詰め込む
プラスチックドラムの中にビニール袋を広げ、細断した草を入れては上から踏込みを繰り返し、できるだけ空気を抜きながら草を詰めていきます。
ドラムがいっぱいになったら、袋の口をひもで固く縛り密封し、ドラムに蓋をします。
(ポイント:空気を抜いて密閉状態をつくること!)
プラスチックドラムの中にビニール袋を広げ、細断した草を入れては上から踏込みを繰り返し、できるだけ空気を抜きながら草を詰めていきます。
ドラムがいっぱいになったら、袋の口をひもで固く縛り密封し、ドラムに蓋をします。
(ポイント:空気を抜いて密閉状態をつくること!)
![]() 細断した草を入れます |
![]() 上から踏込みます |
![]() 袋の口をひもで固く縛り密封します |
5.1ヶ月以上日陰に置くと、サイレージの出来上がり
今回の例では、120リットルのドラムで25kgの雑草サイレージが完成しました。甘酸っぱい香りで山羊の嗜好性も良好でした。
サイレージは臭いが強く、初めは嗜好性が悪いことがありますが、次第に慣れていきますので、継続的に与えてみて下さい。
今回の例では、120リットルのドラムで25kgの雑草サイレージが完成しました。甘酸っぱい香りで山羊の嗜好性も良好でした。
サイレージは臭いが強く、初めは嗜好性が悪いことがありますが、次第に慣れていきますので、継続的に与えてみて下さい。
![]() ドラムサイレージ完成品 |
注意事項
発酵がうまく進み、品質の良いサイレージは甘酸っぱい臭いがし、さらっとしています。粘々するもの、悪臭がしたり、カビが生えているものは失敗なので廃棄して下さい。
サイレージは、開封すると腐敗がすすむので、できるだけ早く与えます。草が潤沢な時期に作成し、青草が無く、開封後も腐敗しにくい冬期に与えるのをおすすめします。
サイレージは、開封すると腐敗がすすむので、できるだけ早く与えます。草が潤沢な時期に作成し、青草が無く、開封後も腐敗しにくい冬期に与えるのをおすすめします。