優良雌牛紹介 第3回
 第3回 「みつやす1の1」号の息牛②「菊知恵」
「光平照」の母「みつやす1の1」に人工授精して生まれた候補種雄牛が「菊知恵」です。
つまり「光平照」の兄弟(異父きょうだい)になります。

→「みつやす1の1」の母系図 別ウインドウで開きます
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「みつやす1の1」は過剰排卵処理により受精卵を採取していたのですが、過剰排卵処理は何回も行うと受精卵が取れにくくなってしまいます。そこで、2回程度過剰排卵処理により受精卵を回収した後は、人工授精で受胎-分娩させます。
「菊知恵」はこの人工授精により生産されました。
掛け合わせた種雄牛は当時脂肪交雑で期待されていた「美津照」です。
「美津照」は鳥取牧場産の種雄牛で、当時のLIAJ間接検定でトップの成績を収めたため非常に期待していました。
しかし、残念ながら平成16年2月10日未明に脂肪壊死により急逝しました(5歳10カ月齢)。
「美津照」の産子は兵庫系ながら非常に飼いやすい印象を持っていたこと、また鳥取牧場産種雄牛でもあったことから、後継種雄牛を鳥取牧場で作出したいという強い思いがありました。そのような背景の中作出されたのが「菊知恵」です。 
生まれは平成17年8月19日の午後8時です。在胎日数は297日と長めだったためか生時体重は35kgとまずまずの大きさでした。
この頃には「みつやす1の1」の産肉能力が判明してきており、「菊知恵」は「光平照」同様期待が持てる候補種雄牛となりました。
当初はLIAJ19現場後代検定前期にエントリーしていたのですが、肥育調査するための後代(産子)が足りなかった為、21現場後代検定前期に再エントリーしていました。
現場後代検定の結果、兄「光平照」と似たような好成績を収め、「みつやす1の1」の能力の高さを改めて示した形となりました。
「菊知恵」の精液は、LIAJを通して全国に供給されています。
 「菊知恵」の現場後代検定成績
枝肉重量 ロース芯面積 バラの厚さ 皮下脂肪厚 歩留基準値 BMSNo.
443kg 58㎠ 7.7㎝ 2.5㎝ 74.3% 7.3
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「菊知恵」(14ヶ月齢)