山羊関節炎・脳炎(CAE)は、CAEウイルスの感染によって引き起こされる山羊の進行性消耗性疾患です。感染し発症すると主に幼若山羊では脳炎や脊髄炎による神経症状、成山羊では関節炎による関節の腫脹がみられ、麻痺、筋萎縮、歩行不能などの重大な後遺症を残します。国の研究機関の報告によると、2002年から2005年までに採材した山羊血清3,255検体の抗体調査を行った結果、全国におけるCAEウイルス抗体陽性率は18.9%でした。家畜伝染病予防法に基づく届出件数をみましても、少ないながらも継続して届出されており、現在も引き続き、国内にCAEウイルスが存在しているものと考えられます。
センターでは、山羊を飼養している長野支場において、日頃より飼養衛生管理基準の遵守を基本とした病原体侵入防止対策、衛生管理に努めるとともに、主に配布候補山羊となる子山羊を中心に自主的な定期モニタリング検査を行い、山羊群の清浄を確認しています。なお、センターにおけるCAE検査はPCR法にて行っており、長野支場では、現在、清浄を維持しています。
専用作業着の着用・靴底消毒の徹底
母山羊と子山羊