優良雌牛紹介 第6回
 第6回 「みつてる」号と息牛「菊美津照」
「きくつるみ2」の子供は,、雄雌ともに「美津福」産子が多いことは前回お話しました。このかけあわせの代表牛が「みつてる」号です。

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名前どおり種雄牛「美津照」の全きょうだいです。「美津照」と「みつてる」は受精卵移植により生産された全きょうだいです。「みつてる」は平成10年4月10日に生まれました。生時体重27kg、在胎日数277日でした。その後、初産分娩牛を肥育調査に出したところ良好な成績が得られたことから、供胚牛として供用することになりました。
「みつてる」は母の「きくつるみ2」ほど大柄ではないものの、母の面影がある牛でしたので、なんとか本牛からも種雄牛を作りたいと考えました。そこでまずはじめに考えたのは母「きくつるみ2」の良さである、体型のよさとおとなしい性格を兼ね備えた種雄牛の作出でした。短期間に優良形質を固定する方法としては近親交配が有名ですが、当然リスクも伴います。そこで、雌が生まれても残さないという方針のもと、一度だけ「美津照」を交配して採卵し、受精卵移植をしました。
その結果生まれた雄が「菊美津照」です。平成17年3月5日に生産され、生時体重は31.0kgでした。その後、「菊美津照」はLIAJ18間接検定で脂肪交雑3.3という成績で選抜されました。しかし、近親交配はリスクが高いことから分娩まで不安は残っていました。この点からも「菊美津照」は忘れられない種雄牛です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「菊美津照」