江戸時代初期にタイから輸入された闘鶏用のニワトリが元となり成立したと言われています。
平安時代の絵画にシャモと似たニワトリが描かれていたことから、平安時代の日本にすでに存
在していた可能性も指摘されていますが、定着したのは江戸時代になってからです。ちなみ
に、シャモという名称は当時のタイの呼称シャムに由来しています。
闘鶏用だったため、当初は闘争性による改良を進めており、勝てない雄は食用(シャモ鍋)へ
回されていました。このシャモ鍋によってシャモの肉の旨さが認められ、闘鶏で負けたシャモ
だけではなく、他の地鶏とシャモを掛け合わせた「シャモオトシ」も、シャモ鍋に使われるように
なりました。シャモは他の地鶏に比べて大型であるため肉の量が多く、鶏肉と言えばシャモが
定着して行きます。
闘鶏を引退した雄の成鶏の肉は非常に硬く、そんなに美味しいものではないため、江戸末期に
流行したシャモ鍋は、農家などが副業で飼育していた食肉用のシャモオトシであって、意外と現在
の地鶏肉に近かったかも知れません。