独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場は、令和7年9月17日~18日に、岡崎コンファレンスセンターで令和7年度鶏改良推進中央協議会を開催しました(協賛:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 基礎生物学研究所)。
冒頭、河内野慎也場長から「鳥インフルエンザについて昨シーズンは14道県51事例の発生があった。新たなシーズンに向けては、農水省から防疫対策の徹底について通知が発出されており、農場における異常の早期発見・通報、飼養衛生管理基準に基づくウイルス侵入防止対策の徹底を図り、関係者一丸となって発生予防に万全を期して対応していくことが重要となっている。また、海外での高病原性鳥インフルエンザ発生地域の拡大により原種鶏・種鶏の主要な輸入先であるアメリカやイギリスなどからの輸入が停止した事案も生じている。このため、国産鶏種の育種・改良を進め種鶏の安定供給を図り、鶏種の選択肢の幅を確保することがますます重要となっている。今後とも本協議会の枠組みで、鶏の育種改良、遺伝資源の保存等においてどのような取組ができるか、皆様のご意見、ご要望を踏まえて検討していく所存である」と挨拶がありました。
鶏改良に関する取り組み状況として、岡崎牧場と兵庫牧場より、①育種改良の現状と今後の方向性、②地鶏等の組合せ検定について、③都道府県が実施する改良増殖の取り組み状況、更に、④都道府県が実施する調査試験実施状況について報告しました。また、農林水産省畜産局畜産振興課の小野歩係長から中央情勢として、養鶏をめぐる情勢について報告がありました。その後、肉用鶏分科会からの成果報告として、育種開発分科会より秋田県畜産試験場の高宮颯汰氏から各県のゲノム育種への取り組み状況等についての報告及び飼養管理分科会より青森県産業技術センター畜産研究所の河合宏美氏から各県の生産性向上への取り組みや飼養管理技術等についての報告がありました。
家畜改良センター岡崎牧場の田中森也係員より、岡崎牧場における凍結保存した鶏始原生殖細胞(PGCs)を用いた保存鶏の復元への取り組みについて説明を行いました。
信州大学農学部動物発生遺伝学研究室鏡味裕教授から鶏の生殖細胞操作技術に関する最新の知見について解説があり、それらの技術が雌雄産み分けや培養鶏肉研究等の課題解決にどうつながっていくかの説明がありました。
岡崎市農務課西村燿氏及び株式会社太田商店原祥雅氏から、岡崎おうはんブランド推進委員会の取り組みについて、行政による支援事業及び岡崎おうはんの販売戦略について説明がありました。
Gallus JAPAN株式会社代表取締役竹之内惇氏より、東広島こい地鶏に関して、地鶏の開発から生産に至るまでの過程の説明がありました。
家畜改良センター兵庫牧場の今野裕泰調査役より、白色コーニッシュ種における飼養管理の指標として、血液生化学検査を用いることができるか検討を行った結果について報告がありました。
一般社団法人日本食鳥協会の淺木仁志氏から国産食肉等新規需要創出事業(ALIC補助事業)、地鶏普及振興事業(JRA事業)、鶏肉生産におけるカンピロ低減対策推進(地全協補助事業)、国産チキン祭り実施事業(日本食鳥協会独自事業)及び国産鶏肉市場活性化対策事業(日本食鳥協会独自事業)について報告がありました。