家畜改良

評価形質:体型

最終更新日 2023/08/08

 体型形質の遺伝能力評価は、種雄牛および雌ともに初産から3産までの記録を使って計算を行います。ただし、2~3産の記録は重みが0.5として扱います。(2018-12月評価から)

データの範囲

 乳用種雄牛後代検定推進事業で実施されたフィールドおよびステーション(泌乳形質同様、01総合で終了)における体型調査記録、並びに(一社)日本ホルスタイン登録協会が実施した牛群審査等の記録で、以下の条件を満たす記録を使用。

a.    ホルスタイン種

b.   父牛が明らか

c.    初産から3産までの記録 ただし、各産次の分娩月齢は、初産1835ヶ月齢、23055ヶ月齢、34275ヶ月齢であること

d.   審査時に分娩後365日以内で正常に泌乳中(先天的な盲乳でないこと)。なお、後天的な盲乳の場合は認める

e.    同一審査グループ(牛群・審査員・審査日・産次(初産または23産))に同期牛が存在すること

評価方法
単形質反復アニマルモデル

 y = HCDP + A + L + SC + pe + u + e

y 牛群内分散補正を前補正した、体型形質の初産~3産記録(初産記録は重み1、2~3産記録は重み0.5とする)
HCDP 牛群・審査員・審査日・産次(初産または2~3産)の効果(母数効果)
A 審査時月齢の効果(母数効果:18~25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38~39、40~41、42~43、44~45、46~47、48~49、50~51、52~53、54~55、56~57、58~60、61~63、64~66、67ヵ月齢以上の27区分)
L 審査日における泌乳ステージ(母数効果:分娩後30日以下、31~60、61~90、91~120、121~150、151~180、181~210、211~240、241~270、271~300、301~330、331~365日の12区分)
SC 審査牛の父牛区分の効果(母数効果:審査牛の父牛について国内の後代検定種雄牛かその他の種雄牛(海外種雄牛など)の2つに分類し、各区分毎に「父牛の年齢ー審査牛の年齢が6年以上か未満」によりさらに分類した4区分)
pe 恒久的環境効果(変量効果)
u 個体の育種価(変量効果)
e 残差(変量効果)

 

遺伝率
 体型各形質の遺伝率
得点形質 遺伝率 線形形質 遺伝率
体貌と骨格 0.32 高さ 0.51
肢蹄 0.11 胸の幅 0.26
乳用強健性 0.31 体の深さ 0.35
乳器 0.19 肋の構造 0.20
決定得点 0.24 BCS 0.23
  尻の角度 0.42
坐骨幅 0.41
後肢側望 0.21
後肢後望 0.12
蹄の角度 0.06
前乳房の付着 0.22
後乳房の高さ 0.27
後乳房の幅 0.21
乳房の懸垂 0.20
乳房の深さ 0.46
乳房の傾斜 0.30
前乳頭の配置 0.39
後乳頭の配置 0.33
前乳頭の長さ 0.41

 

遺伝ベース

 5年ごとに移動するステップワイズ方式を採用しています。国内雌牛及び海外種雄牛については、2020年12月の評価から、国内種雄牛については2021年2月の評価から、遺伝ベースを2015年生まれの雌牛の評価成績を基準値(ゼロ)として表示しています。