写真は前年度の様子です
イタリアンライグラス及びエンバクの公的育成品種について、品種比較の展示ほを設置しました。
イタリアンライグラスの「kyusyu1」、「きららワセ」、「ヒタチヒカリ」、「アキアオバ3」、エンバクの「はえいぶき」、「たちあかね」のほか、比較品種として、「さちあおば」、「ワセユタカ」のほか市販品種を並べて展示しています。
【イタリアンライグラスの展示品種】
「kyusyu1」は、極早生でいもち病抵抗性が高い品種です。早播きが可能となるので、3月中に春1番収穫ができる品種となります。再生草も安定して生産が期待できます。
「きららワセ」は、4倍体で早生品種(早生の晩)です。葉幅が広く、葉は大型で多収となります。初期生育が旺盛で低温伸長性に優れ、は種遅れにも対応できます。耐病性に優れ、比較的立ち型で収穫ロスも少なくなります。
「ヒタチヒカリ」は、晩生で耐倒伏性が極強の品種となります。再生・耐病性に優れるため多収が期待できます。越夏はしないので梅雨明け以降の利用は耕起して夏作物への転換を図りましょう。
「アキアオバ3」は、極晩生種で4倍体品種となります。は種翌春~秋の収穫量に優れます。越夏性に優れるため冷涼地では極長期利用が可能となります。
「さちあおば」は、極早生でいもち病抵抗性がある品種です。後継の「kyusyu1」が市販されていますので、そちらの使用をお勧めします(kyusyu1の比較用に作付けしています)。
「ワセユタカ」は、早生品種で種子価格が比較的安く、つくりやすいという評判の品種ですが、育成から年月が経っており、倒伏しやすく収穫ロスが発生しがちなことから立ち型の品種など各県の奨励品種を選択することをお勧めします。
「はえいぶき」は、極早生の品種で、初期生育と耐倒伏性に優れています。9月末までに播種すると年内出穂が得られ、収穫が可能となります。
「たちあかね」は、極早生の品種で、耐倒伏性が極早生えんばくの中ではトップレベルです。冠さび病抵抗性は極強なことと、晩秋播きでは4月下旬~5月上旬の収穫が可能となり良質粗飼料確保が可能となります。
この展示ほは、要望いただければいつでも見学することができます。ご希望の方は、当場業務第二課 飼料班まで連絡をお願いします。
播種を10月26日に実施しました。
その後の生育の経過を紹介します。画像をクリックするとタイムラプス動画がご覧いただけます。