遺伝的能力の評価には、乳量や体型などの検定・審査記録と遺伝情報が必要です。従来の評価では、遺伝情報として血統情報のみを使用していましたが、ゲノミック評価ではDNA情報の一種であるSNP(一塩基多型)の情報を用います。しかしながら、これまで長い間蓄積してきた血統情報に比べ、SNP情報を持つ個体数はまだ少ないため、SNP情報と血統情報を混合してゲノミック評価を実施しています。
遺伝情報の混合の仕方はいくつかありますが、現行法では、遺伝情報として血統を利用した従来評価値のEBVやPI(=1/2本牛の父牛EBV+1/4母方祖父牛EBV)と遺伝情報としてSNPを利用した評価値のDGVを混合し、ゲノミック評価値であるGEBVやGPIを求めます。